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歯科コラム

治療技術の向上だけじゃ不満?歯科医院で患者が感じる待ち時間の不満解消方法

患者から支持される歯科医院の条件とは、「丁寧な治療」と「誠実な対応」そして、待ち時間が少ないことも挙げられるのではないでしょうか。いくら治療技術に優れていても、スタッフの対応が良くても、予約なのにいつも待たされるようでは患者の不満は募ってしまうでしょう。そこで今回は、歯科医院での待ち時間対策についてご紹介します。

なぜ待ち時間が生じてしまうのか

なぜ待ち時間が生じてしまうのか

歯科治療では、患者ひとりに対し20分~30分の診療時間を確保する必要があるため、多くの歯科医院では予約制を取り入れていますが、様々な理由から待ち時間が発生してしまうこともあります。

■そもそも予約の取り方に問題がある
多くの歯科医院では、1時間に何人の患者を診察できるか見極めて予約を受けています。また、治療内容によっては不測の事態を想定し、時間に余裕をもたせることも必要です。しかし、患者を多く取り過ぎたり、急患の受け入れ態勢がずさんだったりすると、診療時間は後へとずれ込んでしまい、結果として次の患者の待ち時間に影響します。

■患者を待たせることに罪悪感がない
時間に対する意識が低いと、「待つのが当たり前」といった考えがスタッフにも歯科医師にも生まれてしまいます。予約にも関わらず待ち時間の長い歯科医院は、きっちり患者と向き合っていないケースが多く、満足度を下げてしまいます。お互いが、貴重な時間であることを認識することも大切です。

■スタッフ間の連携が不十分
治療内容を把握せず、ただ予約を埋めるような取り方をしていては、待ち時間を解消することは難しいでしょう。受付スタッフは、待合室と診察室の状況を把握する必要があり、歯科医師や歯科衛生士は、患者の情報を受付スタッフと共有することが大切です。また、患者との積極的なコミュニケーションからライフスタイルを知り、患者に適した時間帯を見極めるスキルも、待ち時間解消の対策と言えます。

■予約時間を守らない患者が多い
事前に連絡もなく患者の都合で来院が遅れた場合、予定通りの治療を行えば当然、次の患者にしわ寄せが来るでしょう。しかし、患者が遅れる真の理由は他にあるかもしれません。もし、待たされるという事実が遅れの原因になっていたら、これは歯科医院全体の問題で早急に対策を練らなければなりません。

待ち時間を減らすために出来ること

スタッフの意識改革が、待ち時間を軽減させるカギとも言えます。見直すべき項目を確認し、クレーム回避につなげましょう。

■予約時間に余裕を持たせる
予約制としながらも、急患への対応を念頭におき、予約時間に余裕を持たせることが待ち時間減少につながる対策でもあります。例えば、午後の診療開始時刻から1時間ほどは予約人数を制限し、急患に備えておくこともひとつの方法です。

■歯科医院に訪れる患者層と診療時間の見直し
患者が増えることは経営面で大きなメリットですが、患者数をコントロールできない状態が続くと患者離れは深刻になります。スタッフの人数やユニットの台数などから、1日に診察できる患者数には限りがあるでしょう。そこで、来院する患者のライフスタイルを考慮した診療時間の設定や予約管理により、患者数を平準化することが重要なポイントです。

オフィス街に構えているのか、地域に密着した歯科医院であるのかによっても、予約が集中しやすい曜日や時間帯に差があるでしょう。仕事の休み時間を利用して来院するような患者には、同じ時間帯を先に確保しておいたり、時間に融通の利く方には空いている曜日に誘導したりすることも必要です。

■混雑状況を明確にする
歯科医院のホームページや待合室などに、混雑する曜日や時間帯、予約状況を知らせる掲示板の設置で、患者側も診察日を選択しやすくなります。結果的には、患者数の平準化にもつながっていくでしょう。

■無断キャンセルや遅刻の多い患者への電話確認
前の患者が遅れたことで、時間を守って来院した方をお待たせすることは避けたいものです。そのため、無断キャンセルや遅刻の多い患者に対しては前日、もしくは当日の朝などに歯科医院側から連絡を入れ、予約の再確認を行います。また、大幅に遅れて来院された患者に対しては、同意の下で可能な治療に切り替えるか、もしくは予約を取り直すといった対応を徹底しましょう。

■時間予約システムを導入する
手書きの予約表で管理している歯科医院も少なくありませんが、予約管理をスムーズにするシステムを導入することも、待ち時間を解消する目的では有効な場合があります。予約管理だけでなく、必要な患者情報をスタッフ全員で共有できる機能が搭載されたシステムや24時間受付可能で、予約日に近づくとメールが届くサービスもあります。これで急なキャンセルが少なくなり、両者にとっても大きなメリットと言えます。

「体感待ち時間」を短くする工夫

「体感待ち時間」を短くする工夫

たとえお待たせしても、対応によっては患者が感じる待ち時間を軽減させることも可能でしょう。

■目安の待ち時間を表示する
人間の心理として、わからないことへの不安は大きいものです。たとえば、初めての場所で距離もわからず歩いていると遠く感じることがありますが、具体的な数字で情報を得れば予測ができる分、短く感じることも多いようです。待ち時間も同様に、目安時間や人数を知らせることで、患者が抱く不満の解消につながると言われています。

■患者への声がけを徹底する
患者からのクレームを最初に受けるのは、大抵が受付スタッフの役回りになっているかもしれません。このように、待ち時間に限らずクレーム対応の多い歯科医院では、患者離れとともに、スタッフの離職率も高くなる傾向にあるようです。

患者側も、なぜ待たされるのか、いつまで待てばいいのか、理由がわからないままでは待ち時間に対する感じ方も違ってくるでしょう。積極的に、患者とのコミュニケーションを図る歯科医院は、クレームにつながりにくいものです。お待たせして申し訳ないという謝罪の心、患者との雑談で気持ちを和ませるなど、声がけを徹底しましょう。気にかけてもらっているという実感を患者に与えられれば、体感待ち時間も短縮できるのではないでしょうか。また、クレーム対応を行うスタッフへも歯科医師から、感謝や配慮の言葉があると、両者の関係も保てるはずです。

■BGMは待ち時間を考慮した選曲を
待合室で流すBGMにも、様々な効果が期待できます。歯科医院では、オルゴールや小鳥のさえずり、波の音のような静かな音色が好まれますが、これは患者の心拍数と深い関係があると言われています。たとえば、スローテンポな音楽は緊張を和らげ、リラクゼーション効果が期待できます。しかしその反面、時の流れを遅く感じさせてしまうことがあり、混雑した待合室ではかえって体感待ち時間を長くしてしまうケースがあります。そのため、時間帯や患者数に応じてテンポを変えるなどの選曲の配慮も大切です。

■患者のニーズに応えた雑誌や本を揃える
患者層を考慮した雑誌や本を充実させることも、体感待ち時間の減少につながる対策のひとつと言えます。年齢や性別にも配慮し、最新の雑誌や子供向けの絵本などを整えることも患者を思いやる心の表れでしょう。

■キッズコーナーやテレビの設置
キッズ用のスペースが確保できれば、子供にとっては怖い歯科医院も少しは変わるかもしれません。また、テレビの設置も退屈な待ち時間を短くするアイテムのひとつです。字幕つきの映像を流すことで、静かに読書したい方への音の配慮にもなります。

■パウダールームの完備
トイレが清潔な歯科医院は、それだけで患者の信頼度が上がり、リコール率につながると言っても過言ではありません。芳香剤を見えるアロマに変える工夫や、高級感のあるトイレットペーパーを準備するなど、患者側の目線で考えればアイデアは浮かび、居心地の良い空間作りができるでしょう。

特に女性は、治療の前後で自分の口元を大きな鏡でチェックしたいものです。コットンや綿棒などのアメニティーグッズを充実させることも、患者の満足度につながる大切なポイントです。

待ち時間の少ない歯科医院が選ばれる時代に

待ち時間の長さと患者の不満は比例しています。どんなに歯科医師のスキルが高くても、忙しい現代では、待たされるとわかっている歯科医院に通い続ける患者は多くないはずです。今や、コンビニより多いと言われる歯科医院は、患者に選ばれるために様々な努力が必要とされています。患者の目線に立って、ハイグレードな歯科医院を歯科医師自ら作っていきましょう。

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