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気になるアレコレまとめました!医師の為の歯科コラム
歯科コラム

女性歯科医一人で開業するなら?小規模経営のメリット

歯科医師になったからには、自分の歯科医院を持ちたい!ほとんどの方がそう思うものでしょう。昨今増加傾向にある女性歯科医師。いざ開業するとなると女性ならではの不安もあると思います。女性歯科医におすすめの経営法を考えてみましょう。ぜひ参考にしてみてください。

近年の歯科医師の動向

近年の歯科医師の動向

近年の歯科医師数からみえるもの
厚生労働省によると、平成26年12月31日現在、全国の届け出されている歯科医師の数は103,972人。そのうち64,971人が日本歯科医師会員として所属しています。毎年2,500人以上増えており、その結果、今や歯科医院の数も全国のコンビニの数よりも多いと例えられたりすることも。それだけ歯科業界も歯科医院の生き残りが厳しい世の中になってきているようです。

女性歯科医の推移を考える
その中で、女性歯科医師はどうでしょうか?平成26年発表の歯科医師数103,972人の男女比は、「男」80,544人(77.5%)、「女」23,428人(22.5%)となっています。2年前と比べ、1,133人(5.1%)増えています。女性歯科医の割合も年々増えてきているのです。ただでさえ歯科医院が増えすぎていると言われる現代に、女性歯科医も増えているということは、「女性の歯科医希望」という患者を期待しての採用というようなことだけでは、就職や開業も難しいのかもしれません。

開業・経営競争の歯科業界とは

開業・経営競争の歯科業界とは

歯科医院を取り巻く経営環境
では、開業する場合、どのような点に注目して行けばよいでしょうか?厚生労働省の統計調査を見ると、平成8年から平成20年までの外来患者数は比較的安定的に推移していますが、診療所の数は増えているため、1軒あたりの患者数は減ってしまうことになります。

患者の歯科意識の向上
近年は患者の歯科に対する意識が上がってきています。一昔前は「歯が痛くなったら行くところ」というイメージが強かった歯科医院ですが、昨今「治療後に二度と虫歯や歯周病になりたくない」と定期検診の受診率が上がっています。そこで、「予防歯科」の普及が進んできています。

審美的歯科と価格競争
以前は「矯正歯科」といえば専門的な分野でした。一般歯科から紹介で受診するということも多かったと思います。昨今は一般歯科医院の矯正部門への進出も増えており、価格競争が激化しています。また、審美的にこだわる患者も増え、自費診療も増えてきています。特にインプラントは急速に普及。こちらも価格の大幅な低下があり、価格破壊が進んでいる分野です。

滅菌、清潔度の管理が注目されている
肝炎やHIVの交差感染リスク等の歯科医院の滅菌・清潔対策は注目されています。院内感染の報道などの影響から、歯科医院の清潔度への患者のチェックが厳しくなっています。これが来院率を左右するといっても過言ではありません。

女性歯科医師が開業するなら…

女性歯科医師が開業するなら…

歯科医院の二極化の現状でどう経営するか
昨今の歯科業界事情をふまえ、女性歯科医師として開業するとします。失敗しない歯科医院経営を目指すにはどうしたらよいのでしょうか?
昨今、歯科医師を多く抱え、シフト体制にして土日・夜間も診療するといった歯科医院と、院長1人で小規模に診療するといった二極化での格差が生まれているといいます。手広く経営する集患力のある医院は、最新医療機器を導入したり、長時間の営業時間で、さらに患者を集めて売り上げを伸ばします。その結果格差が生まれるとされているのです。

歯科医院の規模は?
しかし、小規模での経営は本当に難しいのでしょうか?手広く経営する医院が潤っているように見えてしまいますが、女性歯科医師だからこそ「小規模経営」が成功のカギ。「女性ならでは」の特徴をアピールすることは、小規模展開での経営にマッチしている要素だからです。

「オリジナリティ」を活かす経営
例えば一般歯科において「女医希望」と言われるとしたら、どんな理由からでしょうか?女性ならではのイメージとして「優しさ」や「丁寧さ」などから、子供の治療やお年寄りなどが希望することが予測されます。昨今、審美歯科の需要が増えていることからも、歯科を受診する際にも女性ならではの目線からサービスを取り入れることで、小規模でも十分経営することができます。

小規模経営のメリット
女性ならではの細やかな気配りのできる歯科医院を目指すのであれば、小規模経営は最適です。ユニット数も3台以内、歯科医師は1人、歯科衛生士・助手2~3人くらいの規模のほうが全体に自分の目が行き届きます。自分の知らないところでトラブルが発生するようなこともなく、患者1人に対して手厚い処置が行えます。

女性歯科医師による小規模歯科医院
実際に女性歯科医師が経営する歯科医院で、小規模展開している医院によると「患者様に気軽に通ってもらい、なかなか言いにくいことでも気軽に話してもらえる環境でありたい」との声があります。外観や内装も、女性ならではのセンスで、オシャレに落ち着く雰囲気。まるでエステサロンに通うような贅沢な時間を感じてもらう。ターゲットを絞れば、十分に集客できるのです。

マーケティング戦略を考える

マーケティング戦略を考える

患者が来院したくなる「積極的理由」を作る
「痛くなったから行く」というような消極的理由ではなく、患者自ら行きたくなる「積極的理由」づくりのため、患者とスタッフが直接接する「インタラクティブ・マーケティング」の要素を磨きます。

・予防等お口が気持ちよくなる処置を取り入れる
・他より「ちょっとしたお得感」を感じられる空間づくり
・チェアサイドで次回の予約を取ることでのプライバシー保護
・また来たくなるよう、オシャレなリコールはがきなどひと手間加える

第一印象を重要視する
第一印象は、玄関を入って2秒で形成され、続く4分間のうちにその医院の評価が完全に決まってしまうといいます。
【第一印象の構成比率】
・視覚…55% 雰囲気、外見、表情、視線
・聴覚…38% 声質、話し方
・言葉… 7% 話す内容
一度付いてしまった印象を取り戻すのは大変な努力が必要になります。第一印象をよいものにする環境を日々心掛けましょう。

スタッフのスキルアップ
患者にとって、新人もベテランもありません。その医院で働いていれば、みな「プロ」なのです。誰が担当しても歯科医療の基本的なことに関しては全員対応できるようにスキルを統一しておきましょう。歯科に関するスキルアップ以外にも、患者対応などに関係する所作や言葉遣いを習ったり、身だしなみなどのチェックもこまめに行うとよいでしょう。

まとめ

女性歯科医師が開業して成功するためには、他の医院と同じことをしていてはダメ。小規模で一般的な歯科医院では手広く経営している医院に負けてしまいます。「普通なら緊張して思ったことを歯科医に質問できない」というような患者は沢山います。女性だからこそ気づく部分にターゲットを絞り、小規模でも細やかな心遣いで成功に導きましょう!

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