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気になるアレコレまとめました!医師の為の歯科コラム
歯科コラム

院内の安心できる雰囲気について|患者がリラックスできる空間とは

「歯科医院は怖くてイヤなところ」と、恐怖感をお持ちの方、歯科治療に対して不安をお持ちの方は当然たくさんいらっしゃるでしょう。患者がリラックスして治療を受けることができる歯科医院とはいったいどのようなものでしょうか。

歯科医院に対し、苦手意識を感じてしまうのはなぜか

歯科医院に対し、苦手意識を感じてしまうのはなぜか
患者が持つ歯科医院に対する苦手意識は様々でしょう。症状がかなり進んで我慢し切れず、やっと診察に来られた患者の口からよく聞く言葉が「歯医者が苦手でなかなか来ることができなかった」というものです。患者自身は早く治療を受けたい、と望んでもそれ以上に「歯科医院が苦手」という意識のほうが上回ってしまっているのでしょう。

患者が歯科医院に対して苦手意識が強い理由は様々ですが、考えられる理由としては「歯を削る音、匂い、そして対応に冷たさを感じること」です。特に歯科医院の対応に不満を持つ声は、今でも根強く残っています。

ひと昔前の歯科医院では、今の歯科医院と比べると考えられないくらい、殺風景で殺伐とした雰囲気のところが圧倒的に多く、治療も今のように予防中心ではなかったものがほとんどです。患者とのコミュニケーションは皆無で「どこが痛むのか」と聞くだけで、削って詰めて終わりという、なんとも愛想なしの対応がほぼ普通でした。

また子どもが虫歯治療に来ると、診察室からは子どもの泣きわめく声と、歯科医師の怒る声が聞こえてくるのは当たり前でした。このようなことを経験し、ある程度年齢を重ねている患者や子ども、その保護者の中で、「歯医者は嫌い」「歯科医院は冷たくてイヤなところ」という概念がすでに芽生えているのでしょう。

またいくら歯科医師の腕や対応が良くても、受付やスタッフの対応ひとつで印象はガラリと変わります。特に電話での応対も含めて、受付は医院の顔なのです。つまり歯科医師の威圧的な態度や、受付をはじめとしたスタッフの愛想のない応対が、こうした苦手意識に繋がるものと思えます。これでは患者にリラックスして治療を受けてもらうことは難しいでしょう。

歯を削ることは治療の上でどうしても必要なため、患者に頑張っていただくしかありませんが、それ以外の項目は、歯科医院側の努力で改善できるものがほとんどです。歯科嫌いの患者に歯科治療を受けていただくためには、リラックスした院内の雰囲気作りが欠かせないのです。

まずは患者と歯科医院との信頼関係を築くことから

今の歯科医療は、これまでの治療型から歯を守る予防型へと大きくシフトチェンジされています。悪くなった歯を治すのはもちろんですが、小さなお子さまから年齢を重ねた方まで、大切な歯を守るための予防治療が非常に大切であり、生涯自分の歯で食事を美味しく味わうためにも、是非歯科医院に足を向けていただきたいところです。
そのためにはまず、患者とスタッフとのコミュニケーションが取れることが最も重要です。特に初診の患者は緊張しながら来院します。医院に一歩足を踏み入れた瞬間に緊張が解け、リラックスできるような環境づくりが必要なのです。

リラックスできる院内の雰囲気とは

リラックスできる院内の雰囲気とは
では患者がリラックスできる空間造りとは、具体的にどのようなことなのでしょうか。

■清潔感のある、明るい待合室
まず見た目から変えていくことから始める必要があります。すぐにリフォームは難しいとしても、院内をまず明るく、清潔感溢れる場所にすることが第一です。最近の歯科医院では、お洒落な外観やくつろぎやすい待合室が特徴の一つと言えるでしょう。特に待合室は、患者の緊張を少しでもほぐれる雰囲気にする必要があります。採光を工夫し、グリーンを置くことで、明るさを演出するとリラックスできます。手に取る雑誌に関しても、置いてある種類ひとつで随分緊張をほぐすことができるため、雑誌のチョイスにも工夫が必要です。

■丁寧なカウンセリング
初診でもリコールでも、患者の主訴以外に不安点や疑問点を親身になって聞くことが、患者の気持ちを落ち着かせます。丁寧なカウンセリングは、治療計画を立てるだけでなく、患者との信頼関係を築くための、とても大切な時間です。

■リラックスできるBGM
院内に流れる音楽で、患者の心を落ち着ける効果が期待できます。よく待合室にテレビが置いてあり、ドラマやニュースが流れていますが、リラックスできる雰囲気づくりとしてお勧めのものは、オルゴールの音色のBGMです。

オルゴールの音色は、気分をとても穏やかなものにしてくれる効果があり、赤ちゃんの寝かしつけにもよく使われるなど、高いリラックス効果があります。ベースになる音楽がクラシックや流行のポピュラーなものなど色々あり、CDや有線で流すことができます。

■歯科医院特有の匂いを軽減する
歯科医院が苦手という理由の一つに、歯科医院特有の薬品の匂いがあります。特に抜髄や根管治療に使用されるぺリオドンやメトコール、FC、FGなどは匂いがきつく、アシスタントの服にも匂いが移り込むくらい特有の匂いがします。歯科医院へ入った瞬間、このような匂いがするだけで気分が落ち着かない患者も多いでしょう。

最近では上記の薬剤を使用する歯科医院が減ってきているとともに、受付やチェア付近にアロマを炊く歯科医院が増えています。アロマの持つリラックス効果を最大限に利用し、歯科医院特有の匂いを軽減させることが期待できます。香りは好みのものを使うといいですが、ほとんどの人に好まれる香りは、すっきりとした柑橘系でしょう。

■なるべく痛みを感じない麻酔を行う
歯科治療において、麻酔の注射がどうしても苦手という声もよく聞こえます。治療する上で麻酔が欠かせないケースでは、できる限り傷みを感じにくい麻酔を行うことも、不安材料を取り除くことに繋がります。電動麻酔を使う、あるいは麻酔液の温度や細い針の使用、注入速度など、少し気を遣うだけで痛みの感じ具合は変わってきます。できるだけ痛みを取り除き、リラックスして治療を受けてもらう体制を整えましょう。

■子どもが喜ぶ空間造り
子どもが歯科医院を怖がらないためには、やはり子どもが喜ぶコーナー造りが必須です。スペースの関係でキッズコーナーを作ることが難しくても、絵本やかわいい壁紙、治療後のご褒美など、子どもが少しでも歯科医院と距離が近くなるよう、できることはたくさんあります。子どもは特に虫歯予防が大切です。子どもの頃の予防習慣が、成人してからの歯の健康に大きく繋がります。子どもが喜んで歯科医院に通えるよう、色々工夫すると良いでしょう。

高齢者や体の不自由な患者様にも配慮した院内作りを

高齢化社会が進む中、歯科医院にも高齢者に優しい歯科医院作りが必要です。それは入れ歯を作ることだけではなく、口腔内の機能維持のため、来院しやすい環境を作ることも含まれます。高齢になると、まず足腰が弱り、段差などでつまずいてしまうことがあります。安全のため、高齢者に優しい作りが不可欠です。また体の不自由な患者にも安心して来院してもらえるよう、できるだけバリアフリーを工夫する必要があります。最近では介助犬を同伴できる歯科医院も増えているようです。

患者の歯を守るために、来院しやすい工夫を

患者がリラックスできる雰囲気や空間造りの提案をしましたが、すぐに実行できることもあれば、バリアフリーや内装面など、少し時間のかかるものもあります。これからの歯科医院のあり方とともに、特にリフォームや分院を考える際に、参考にしてみて下さい。
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