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気になるアレコレまとめました!医師の為の歯科コラム
歯科コラム

どんな医院へ就職すべき?就職時に見るべき歯科医師の給与体系

歯科医師を目指し、国家試験に合格したら「歯科医師として活躍するぞ!」と意気込む人がほとんどでしょう。もちろん働くからにはやりがいも大切ですが、頑張った分だけの報酬がどれくらい貰えるのかも気になるところ。そこで今回は昨今の歯科業界事情もふまえ、就職時に求人票などで見るべき歯科医師の「給与体系」を考察してみました。

現代の歯科医師の就職と給与体系

現代の歯科医師の就職と給与体系

■近年の歯科医師の給与ってどれくらい?
まずは、歯科医師がどれくらいの給与体系なのかを知りましょう。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、平成27年の歯科医師の平均月収は52万円、平均年収は653万円、推定時給は2,920円でした。平均年収ランクングでは7位と、医療系にしては高くないように感じます。ですが、時給換算では3位という結果に。歯科医師は勤務時間で考えると、職業の中では短時間勤務で賃金は高いと考えられます。

■歯科医師数増加による希少性の薄れと給与の関係
昨今、歯科医師数が年々増加傾向にあります。そこでどうしても就職する際に採用側の選択肢が多くなるわけですから、歯科医師の希少性が薄れます。そこで収入が減少することに繋がっています。このようなことから、国は歯科医師が増えすぎないように2004年から歯科医師国家試験の難易度を引きあげたりする対策を講じています。

■いま、歯科医師の就職先を考える
歯科医師数の増加という「供給」が多ければ、どうしても受け入れ先の「需要」は厳しくなります。給与面でも充実した職場に就職するためには、これからニーズが増えるであろう歯科業界の専門分野などに特化していかなくてはなりません。たとえば予防歯科や高齢化社会に伴って増える訪問歯科などに力を入れている歯科医院には、その分野に強い歯科医師は優遇されやすいのではないでしょうか。このように時代背景を見据えた職場探しがポイントです。

求人票のどこを重視する?

求人票のどこを重視する?

■給料が高額な求人
では実際に就職先を探す際に、求人票などでどこをどう見れば良いのでしょうか。まず単純に給与面を充実させたいのであれば、「給料の高いところ」を見ると思います。ただし給料が高いと言うことは、忙しさなど条件的に厳しいという理由があるかもしれないということを加味しておかなければなりません。また、セミナーや学会などの勉強会等に自費参加なのかというあたりも確認しておいた方がよいでしょう。

■福利厚生は充実しているか
求人票では「福利厚生」の欄もきちんと確認しておきましょう。社会保険、厚生年金、雇用保険、歯科医師侵害賠償責任保険、有給休暇などが挙げられます。高額な給料だけに気をとられ、いざ入ってみると重労働で休みも取れないということでは本末転倒。しっかりと確認したい部分です。

■最近増えている「歩合制」って?
その他にも、最近では「歩合制」を敷いている歯科医院も増えてきています。固定給でしっかりその歯科医院に嵌って働くとなると、交代の歯科医師がいなかったり、休みなしでの重労働ということもあります。歩合制は「働いた分だけ」評価されますので、稼ぎたい人は頑張るモチベーションにも繋がりますし、「自分の時間も欲しい」「のんびり仕事をしたい」という人にはある程度自分のペースで働けるので好む人も。働き方は人それぞれでしょうから、自身がどのように働きたいかというところで、歩合制での働き方も選択肢のひとつだと思います。

歯科医師免許を取得したらどんな就職先の選択肢があるか

歯科医師免許を取得したらどんな就職先の選択肢があるか

■一般的な卒業後の就職事情は?
では、歯科医師免許を取得し活躍するにはどんな場所があるでしょうか。多くは開業医の下に就職するか大学に残って研究しながら働くということが多いと思います。また、少ないですが、最初から自分の歯科医院を開業するという人もいます。その他、役所や病院で働く歯科医師もいますが、新卒採用で入るというのはあまりないようです。

■掛け持ちで働く歯科医師
最近では、一か所にしっかり腰を据えて、その医院の先生に従事するといった働き方をする他に、さまざまな働き方が増えています。大学病院の専門歯科で働きながら隙間時間を利用し開業医院にアルバイトに入ったり、いくつかの歯科医院を掛け持ちで働く歯科医師もいます。これには現代の時代背景も関係しているといえます。

時代のニーズによって生まれた「歩合制」で働く歯科医師

時代のニーズによって生まれた「歩合制」で働く歯科医師

■「歩合制」を導入している歯科医院
歯科医院側としては、いまやコンビニよりも多いといわれる歯科医院数ですので、その中で固定給の歯科医師を抱えるのは、経営者として難しい面もあり、「歩合制」で働いてくれる歯科医師のほうが良いと考える歯科医院が増えています。また、「分院」などで固定給採用をしていて、「どうせ給料をもらえるのだから暇な方がいい」と考え、手を抜く歯科医師の例などから「歩合制」にしているという背景もあるようです。

■「分院」の院長の給与とは?
歯科医院を分院展開させていくにあたり、その医院の「院長」候補を求人に出している場合があります。通常の歯科医院に就職する際には院長の下で働きますが、「院長」という肩書であることで給与は若干高めの設定が多いようです。しかしいきなり分院の院長となるのですから、それなりの努力が必要になることは必至。また、給与は歩合制を取り入れていることが多いため、条件や給与体系などをきちんと確認し納得した上で希望されることをおすすめします。

■「歩合制」はどれくらいが相場?
先にも述べましたが、分院の院長で固定給にすると経営のことまでは考えずに手を抜いてしまう歯科医師が多く、経営が上手くいかないことが多い傾向にあります。そこで、「歩合制」が採用されていることが多いようです。求人票の記載には月給が経験年数に応じて上がる歩合制もあれば、働いた日の分計算される日給のこともあります。また、保険歩合率で書かれていることもあり、20~30%の歩合が多いようです。ただし保険歩合率の場合、担当しなければゼロという訳ではなく、最低保証給与が設定されますので、頑張った分だけプラスになるという考え方で良いと思います。

まとめ

現代は歯科医院のスタイルも多様化し、専門分野に特化した医院も増えています。また、歯科医師が増え続けている時代背景も相まって、受け入れ側もさまざまな採用の仕方になっています。そこで新卒歯科医師の就職事情も時代とともに変化してきており、特に給与面は求人票で条件も確認しながら慎重に選ぶことをおすすめします。

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