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歯科コラム

転職前に確認しよう!退職する歯科医院での引き継ぎの大切さと注意点

歯科医院に勤めてしばらく経つと、そろそろステップアップとして新しいところに挑戦してみようかな。歯科医師としてもっともっと技術をあげたい。スキルアップをしたい。他の歯科のやり方、考え方を教えてほしい。様々なことを欲するようになってきます。
そう思うようになるのは自分自身が成長したということ。その感情はぜひ大切にしてください。自分自身の成長するにあたって非常に大切なことです。
ですが歯科医師がしばらく勤めた医院を辞めるとなると「じゃあ明日からもう来なくていいよ」なんて簡単にはいきません。
ここでは退職する時の引き継ぎの大切さと注意点を合わせてご紹介します。

勤めた医院を退職する前に

勤めた医院を退職する前に

退職を考え始めたら遅くとも三ヶ月〜半年前には退職を考えている旨を伝えるのがベストです。
 「一ヶ月後に退職させてください」
なんて言っても必ず引き止められ、辞めるのは困難です。それどころか医院での居心地が悪くなってしまい、退職するまでの期間が苦しいものとなってしまいます。一般の企業なら一ヶ月前であっても受理してもらえますが、免許を持った医師はそのようにはいきません。法律上問題はなくても、「歯科医師」としてのモラルが問題になってきてしまいます。
医師という立場上、あなたが処置した患者様がいらっしゃるはずです。そんな方はあなたのことを頼りにして医院に通っていると言っても過言ではありません。患者様が必要としているということはその歯科医院もあなたのことを必要とし、頼りにしているのです。そんな中で急に「辞める」と告げられてもそのまま辞めることはほぼ不可能でしょう。
 「退職しよう」と意思が固まったのであれば、退職希望の時期から三ヶ月前〜半年前にその旨を伝えてください。早すぎるんじゃないかな?と思うくらいで問題ありません。その期間中に新しい歯科医師を探すことになるので、医院側としてはありがたいのです。こういったことから、退職の件はできるだけ早く言ってもらったほうが助かるのです。

円満退社を目指そう

円満退社を目指そう

歯科業界というものは様々なところで繋がっています。全く別の歯科で働く医師同士の関わりはなくても歯科衛生士同士が友人だったり、取り扱っている歯科器具の業者さんが新しい歯科医医院と前にいた歯科医院と同じだったりということも少なくありません。情報はどこから流れてしまうかわかりません。知らない間に自分にとって不利益になることを口にされては不本意ですよね。
そして自分自身が歯科医師となると、よっぽどのことがない限りこれからもずっと歯科医医師として働かれるのではないでしょうか。つまり、一生歯科業界に存在するということです。それならば自分の立場は少しでもいいものにしておきたいと思いませんか?
そういったことを目指すためにも円満退社を心がけるようにしてください。例え退職理由が「働いていた院長のやり方が気に入らない」「スタッフとの折り合いがよくない」ということだとしても、そういったことは露ほど感じさせることはせずにいたほうが良いと言えます。あくまでも、「自分自身のスキルアップのため」「他の医院でも勉強したいから」という姿勢を貫いてください。


引き継ぎはどうする? 〜コミュニケーション〜

引き継ぎはどうする? 〜コミュニケーション〜

引き継ぎとして、自分の受け持った患者様のことは院長や助手、衛生士に積極的に伝えるようにしてください。患者様によって気をつけることが何かとあるはずです。顔の上にタオルがかかるのを嫌がったり、極度の怖がりだったり、以前デンタルショックを経験したことがあるなど、事細かに説明できることが理想です。処置が終わる毎にカルテに記載はするとは言っても、やっぱり字面だけじゃ伝わらない部分がたくさんあるのです。そういう細かいことは処置をした歯科医師が一番よくわかっています。
そういったちょっとしたことも引き継ぎとして伝えてもらうと患者様側からしても今後も、「あの人がいなくなったからもうここには来ない」ということにはなり辛く、あなたに感謝してくれるようになるのです。そして医院としても患者様の情報を教えててくれたおかげでベストな対応がわかり、あなたの好感度もあがります。
 「情けは人のためならず」という言葉がありますが、まさにその通りです。あなたがその医院のことを思ってしたことは必ず後でなんらかの形になってかえってくるはずです。

引き継ぎ 〜歯科器具〜

引き継ぎ 〜歯科器具〜

しばらくその職場で勤務したとなると、あなただけ使用していた歯科器具などはありませんか?院長や歯科衛生士は使わないけれど自分だけは好んで使っていた器具が少量であっても、あるはずです。
そんな器具の扱い方、保存方法をきちんと説明してから退職するようにしてください。そのまま捨てていいのか、どういった時使うのかなどを共通理解として説明しておくとあなたが退職してから混乱することがなくなります。また院によってはその器具をくださるかもしれません。その時はありがたく受け取りたいものです。

退職後、その医院にはどうする?

退職後、その医院にはどうする?

働いていた医院を無事に退職し、新しいところへ転職したとします。その後もお世話になっていた歯科医院、院長にはお歳暮やお中元を送り、良好な関係を保つことをおすすめします。歯科業界にいる限りはまたいつ交流があるかわかりません。そんな方との縁は大切にしておいて損はありません。きっといつかあなたの助けになってくれるはずです。
どこかの学会なんかで会った時も、「今どうしてる?」と会話に花が咲くのも嬉しいものです。また、同じ職場で働いていた時は聞けなかった歯科のことや、患者様、スタッフにまつわることも聞けるかもしれません。そして開業を考えている勤務医の方にとっては勉強になるアドバイスもたくさんいただけるはずです。

まとめ

歯科医師は助手や衛生士と違って「はい、さようなら」とすぐに辞められるわけではありません。それは裏を返すとあなたが院にとってとても大切な存在なんです。きっと患者様もあなたを頼りに訪れている方も少なくないはずです。そして医院もあなたのことを必要とし、頼りにしてくれています。そんな方達のためにも、お互いが気持ち良くいられる退職法を取ることがどちらにとってもいい影響を与えるはずです。
歯科医師がスキルアップのために退職するということはめでたいということでもあります。存分にご自分のスキルを磨くためにも円満退社ができるよう心がけてください。

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