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歯科コラム

歯医者として独立したい!開業に適した年齢はどれくらい?

歯医者さんとしての働き方は、大きく分けると「勤務医」と「開業医」が挙げられます。要するに雇われる方か、雇う方かという違いです。勤務医として働いている人の中には、将来的に開業して自分の歯科医院を持ちたい、歯医者さんとして独立したいと考える人もいると思います。そこで、歯科医が開業するのに適した年齢はいくつなのかということについて解説します。

開業に適した年齢はいくつなのか?

開業に適した年齢はいくつなのか?
歯医者さんとして独立し、開業医となるのに適した年齢と言えば、30代であると言われています。歯科医として経験を積み、高齢になりすぎない年齢として確かにふさわしい年齢となります。若すぎると、やはり経験不足が響いてしまいます。また開業資金についても、自己資金を貯めるのに十分な時間があると思えません。熱意があり、条件が揃えば実現不可能とは言いませんが、やはりリスキーなことです。
一方で40代を超えると、もはや開業のための体力が足りない可能性があります。ここまで勤務医として地道にやってきたのだから、もう開業医としての道は必要ないと諦めてしまいます。また、高齢になってからの開業医は苦労が少なくありません。その理由は「長年の常連客」が存在しないからです。高齢な歯科医師は、長年その歯医者さんで治療を受けている馴染みの顧客が何人もいます。そのため体力が衰えても抱え込んでいる顧客の治療で十分やっていけるのです。高齢になってから開業するほどこの常連客を獲得できないため、早い年齢で歯医者さんをたたんでしまう可能性が高いのです。
30代という年齢は、ちょうどよいタイミングであると言えます。適度に経験を積み、開業してもまだまだやっていける体力と熱意が残っています。もちろんこの年代を超えると開業できないというわけではありませんが、重要な分岐点であることは確かです。

開業の年齢は高齢化しつつある

しかしながら、実際には開業する年齢は年々上昇傾向にあると言えます。その理由は、第一に「開業に対する不安が大きい」ということです。現在、「コンビニより件数が多い」と言われている歯科医院についての情報は、歯科医を志す人であれば誰もが知っているといえます。コンビニよりも多い、つまり地域により過密は異なるものの競争相手が多いということです。そんな状況で開業してもやっていける自信がない、先輩たちの苦労話をよく耳にするといった理由で、開業に対するネガティブなイメージが固着してしまっているのです。
次に「開業に適した場所が無い」ということです。増加している歯医者さんはつまり、立地に適した場所を次々と奪っているということになります。開業医としてやっていけるかは、どこで開業するかという点も大きなポイントになります。その優良物件を先輩たちが次々に使っているため、開業に適した場所があまり残っていないのです。開業できても集客できそうにない土地であれば、さすがにリスキーな話ではないでしょうか。
3つめに「開業資金が調達できない」ということです。これは今も昔もそう変わりませんが、歯科医院を開業するにあたっては数千万円の資金が必要です。全額を自己資金で賄うことは難しく、銀行から融資を受けることになります。問題なのは「自己資金が必要額貯まらない」ことと「銀行からの融資を受けられないケースも多い」ということです。お金がなければ開業したくてもできません。そのため少しでも自己資金を多くして融資を受けやすくするため、開業までに年齢を重ねてしまうのです。

チャンスを待つのも一つの戦略

チャンスを待つのも一つの戦略
開業に対して熱意を持っている若い歯科医師は、少しでも早く自分の歯科医院を持ちたいと考えるでしょう。しかし、開業とその後の困難を考えれば、はやる気持ちを抑えることも重要になります。開業を諦めろとは言いませんが、時にはチャンスを窺うということも重要になります。
例えば「開業するなら資金援助する」と申し出てくれる知り合いが出てくるかもしれませんし、「この地域なら歯医者が少なくて狙い目」と教えてくれる知り合いが出てくるかもしれません。もちろん、これらは都合の良い考え方ではありますが、こういった「開業を後押ししてくれる情報・条件」があれば開業の難しさも幾分緩和されるのではないかと思います。
また、勤務医としての経験を重ねることによって開業後の歯科治療の技術での苦労も軽減されますし、自己資金を貯める時間も確保できます。たしかに現在は歯科医の数が多くて開業しても競争相手が多いという現状が開業を阻んでいますが、そのリスクを軽減する方法が無いわけではありません。年齢にこだわるよりも、機を伺ってチャンスをものにして開業するという戦略も有りなのではないでしょうか。勤務医時代でしか得られない経験や知識を蓄える期間だと思いつつも、悠長に構えてはチャンスを逃してしまうという緊張感はきちんと維持し続けておきましょう。
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