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歯科コラム

歯科医師の働き方は様々!常勤・非常勤のメリット・デメリットについて

歯科治療の方向性が多岐にわたるように、歯科医師としての働き方も様々です。ライフスタイルが多様化していることから、働き方も常勤と非常勤とでは色々な面で異なります。では歯科医師における常勤・非常勤のメリットとデメリットは、どういうものでしょうか。

常勤と非常勤の給与面と福利厚生

常勤と非常勤の給与面と福利厚生

働き方のメリットとデメリットについて考える前に、肝心の給与面と福利厚生について触れておきます。歯科医師として常勤と非常勤では給与面で異なります。非常勤の方が待遇は良く、時給に換算すると常勤よりも高額と言われています。そのため、非常勤として複数の歯科医院にて掛け持ちで勤務する歯科医師が多くなっていると言われています。

反対に福利厚生については、勤務先の歯科医院や地方により異なりますが、常勤では福利厚生が約束されている反面、非常勤では各種保険や年金、税金など全部自身で対応しなければならないケースが多いようです。月収や年収の数字だけにとらわれず、全体を把握して考える必要があります。


常勤のメリットとデメリットとは

では常勤として働くことで、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

■常勤のメリット
常勤で働く大きなメリットは、毎日たくさんの患者を診ることで、スキルが向上することです。小さな虫歯治療から、広範囲にわたる欠損まで色々な症例に携わることができます。治療の技術は数をこなすことでついてくるものです。

毎日治療を行い経験を重ねることで、歯科医師としてのスキルを上げることが常勤の魅力と言えるでしょう。また担当医として、ひとりの患者に初診から治療終了までじっくりと向き合うことができます。

患者と向き合うことで、歯科医師と患者との間に生まれるコミュニケーションは信頼の証であり、何かあったときでも口腔内の様子を把握していれば、処置もスムーズに行うことが可能です。患者に信頼されることで一層やりがいを感じることができるのではないでしょうか。

そして将来を見据えて、独立・開業のノウハウを目の前で学ぶことができます。開業するということは、将来院長になるのと同時に、経営者にもなります。開業すると治療だけ行っているわけにはいかず、スタッフの給料をはじめとした経営のことも考えなければいけません。

また現在勤めている歯科医院が分院を考えているなら、分院長としての経営知識を習得する必要性も出てきます。このように、いずれ経営に携わるために必要な知識を得ることができるのも、常勤ならではの大きなメリットでしょう。

■常勤のデメリット
常勤は診療終了まで治療に携わるため、勤務形態によっては終業が遅くなることがあります。歯科は医科と異なり当直や夜勤ということはありませんが、非常勤に比べると時間の融通が利きにくいことがデメリットと言えるでしょう。


非常勤のメリットとデメリットとは

非常勤のメリットとデメリットとは

常勤と異なり、決まった曜日や時間の間で働く非常勤ですが、メリットとデメリットはどこにあるのでしょうか。

■非常勤のメリット
日給に換算すると、非常勤は常勤よりも所得が良いため、決まった曜日や時間を有効的に使い、短時間で効率よく稼ぐことが可能です。そのため複数の歯科医院で働くことが可能です。また給与面だけでなく、歯科医院を掛け持ちすることで、専門性の高い技術を習得することが可能なことも非常勤の大きな魅力です。

歯科医院を掛け持ちし、より深く技術を学ぶことができることは、非常勤の強みと言えるでしょう。例えば歯列矯正やインプラントなど、専門分野のエキスパートとして働くことで非常にやりがいを感じて働くことが可能で、歯科医師としてのスキルや高いモチベーションを持って働くことができるのは、歯科医師として幸せではないでしょうか。

また非常勤は常勤のように担当医ではなく、急患や新患、担当医が休みの時などに治療を行うため、ゆとりを持って治療にあたることができます。また訪問診療など、これからますます高齢化社会が進む時代に沿った歯科医療の在り方にも、非常勤は大きな役割を果たします。常勤は日常の治療でなかなか訪問まで手が回りません。

非常勤としてこの訪問診療に携わることで、医院の収益にも大きく貢献することができます。この非常勤としての働き方は、特に女性歯科医師にとって仕事を続けるうえで合理的なものだと考えられます。

女性歯科医師にとって、ライフイベントによる勤務形態の変化に伴い、常勤での勤務が難しくなるでしょう。特に出産後に歯科医師として復帰を考えた場合、子どもを預けて非常勤という働きを選択することで、これまでどおり歯科医師としてのキャリアを生かす働き方が可能です。ライフイベントに伴い働き方で悩んだ時、この非常勤勤務を選択することはとてもメリットが大きいでしょう。

■非常勤のデメリット
非常勤のデメリットは、担当制ではないため、ひとりの患者に初診からずっと診ることがないことです。歯科治療は患者とのコミュニケーションから成り立つものであり、担当医は時間をかけてこのコミュニケーションを築いていきますが、非常勤にはそれがないことは、ひとつのデメリットと捉えられます。

スタッフとコミュニケーションがとりにくいことも、非常勤のデメリットと言えるでしょう。特に規模の大きい歯科医院では、スタッフ同士の連携や意思疎通が非常に重要で、それは毎日の業務とコミュニケーションから成り立っています。

一日のほとんどをスタッフと過ごす常勤と比べると、スタッフとのコミュニケーションが取りづらいことは非常勤のデメリットでもあります。

そして金銭面ですが、時給に換算すると常勤医よりも良いとはいえ、福利厚生の保障がない歯科医院で働くことで、かえって支出が多くなってしまいます。またセミナー参加費用も必ずしも医院持ちというわけではなく、自腹での参加ということももちろん考えられます。

全体の収入が増えるとはいえ、上手に税金対策や保険などの対策を行わないと、常勤よりも支出が増えてしまうことになりかねません。また専門会社に任せるなどの知識を有して対策をするなど、収入と支出のコントロールが上手くできる人でないと、非常勤では難しい場合もあります。


それぞれの特徴を把握し、自分に合った働き方をする

歯科医師における常勤と非常勤の特徴をお話ししました。もちろんどちらの働き方にも一長一短があります。大切なことは、自分自身が歯科医師としてどうありたいのか、将来どんな姿でいたいのかという未来予想図を描くことです。今の時代、働き方は様々です。自身のライフスタイルや目的に応じて働く道を選択すると良いでしょう。


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