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歯科コラム

職場環境は院内ミーティングが鍵!歯科医院の人間関係

スタッフにとって働きやすい職場環境づくりの取り組みとして、院内ミーティングの実施があります。職場の人間関係は、働く人にとって非常に大きなウエイトを占めることから、気持ちよく働くためには職場環境を整えることが不可欠です。この院内ミーティングを行うことでスタッフはもちろん、患者様にも喜んで頂ける医院へと生まれ変わることができます。

スタッフがテキパキ働く歯科医院は患者にとっても魅力的

スタッフがテキパキ働く歯科医院は患者にとっても魅力的

歯科医院は今や選ばれる時代となりました。それまでの「治療さえしてくれればよい」という単なる医療業から「患者が満足するサービスを提供する」といういわばサービス業に変革を遂げつつあります。生き残りをかけ、熾烈な争いが行われている歯科業界ですが、それはスタッフが働きやすい職場環境とどのように関連しているのでしょうか。

■選ばれる立場になった歯科医院
昔は歯科医院も少なく、特に何もしなくても患者がやってきていました。歯科医院が飽和状態の今、患者が歯科医院を選ぶ時代になり、来院患者数が1日常に120人以上の歯科医院があると思ったら、10人以下のところもあるなど、医院間の格差が顕著となっています。

昔なら「先生の言うことは絶対だから」と歯科医院を変えずに通い続けたでしょう。しかし歯科医院が選ばれる時代となった今、患者は歯科医院に思うところがあると、迷いもなくあっさりと転院する傾向があります。治療に対する不満が原因の場合もあれば、よりよいサービスを受けるためであることなど理由は様々です。自院から転院する患者が多いと感じた場合は要注意です。

■選ばれる歯科医院はどんな努力を行っているのか
では選ばれる歯科医院は、いったいどのような取り組みを行っているのでしょうか。患者満足度が高い歯科医院が行っている取り組みの一環として、院内ミーティングがあります。患者満足度を高めるために欠かせない院内ミーティングとは、一体どういったものでしょうか。


院内ミーティングを行うことによるメリット

院内ミーティングを行うことで、どのようなメリットがあるのでしょうか。まず、ミーティングの主役は院長ではないこと、つまりスタッフが主役であることを念頭に置かなければいけません。院長が指示を出してスタッフを動かすのではなく、スタッフ自らが院長の医院理念をもとに意見を出しあい、共有し、行動することが重要です。

■意見の共有の重要性
院内ミーティングを行うことで得るメリットは「医院の良い点、改善点を出し合うことで、スタッフ全員が意識を共有することができる」ことです。スタッフが10人いれば、違う意見も出てくるでしょう。

改善すべき点は医院により様々です。例えばサービス面では、診療内容や診療時間などの医療サービスの向上、接遇力のアップ、外観やアメニティの充実などが挙げられます。また、マーケティング面では既存患者のキープ、新規患者の獲得、自費率アップなどが話題にのぼることもあるようです。

ある歯科医院では、毎月2回のミーティングがあります。まず院長と幹部スタッフのミーティング、ドクターや衛生士、助手などに分かれ、セクションごとのミーティングを行い、後日スタッフ全員参加型ミーティングを行います。各セクションで出された意見をもとに全員で話し合い、患者の満足度に繋がるサービスや問題点などをスタッフ全員が共有し、実行に移します。

また3~6ヶ月に一度、外部講師を招いて接遇研修を受け、接遇レベルのアップを図ります。どのスタッフも一定基準の接遇マナーを身につけることで、患者に同じもてなしをすることが可能となり、患者から高い評価を得ることが可能となります。

常に予約患者でいっぱいの医院は、こうした努力を影で行っているのです。

■スタッフ自身のモチベーションを上げ、円滑な人間関係を築く
「どうしたらもっと患者様に満足してもらえるか」「どうしたらずっと来院して頂けるのか」「こういったサービスがあると患者様は喜んでくれるのではないか」など、患者目線で物事を考え、意見を出しあう院内ミーティングのメリットは他にもあります。

意識を共有することでスタッフの一体感が増し、皆でよりよい医院を作り上げる充実感となって仕事へのモチベーションが高まる効果も期待できます。スタッフひとりひとりの意欲が向上することにより、働きやすい職場に変わるということも院内ミーティングの大きな特徴と言えます。


院長の想いが、スタッフを動かす原動力になる

院長の想いが、スタッフを動かす原動力になる

いくらスタッフ主体のミーティングと言っても、経営者である院長を置き去りにしてはいけません。何よりも院長の「経営理念に基づいた医院作り」が基盤であり、土台なのです。

家で例えると、いちばん基礎となる土台が院長の経営理念であり、外観や細かな内装がスタッフからの意見なのです。いったいどんな医院を目指すのか、また患者に満足して頂けるサービスはどういったものなのか等、自分が抱くビジョンや診療理念をスタッフに伝える義務が院長にはあります。

綺麗に飾り立てた表面的な言葉ではなく、本気の思いをスタッフに伝え、院長とスタッフが一丸となって共有することが成功への道です。院長の理念を実現するためには、スタッフの理解と支えが不可欠なのです。

■マニュアル一辺倒にならず、患者の気持ちに常に寄り添うこと
接遇や対応など、歯科医院によってはマニュアルが存在します。しかしマニュアルはあくまで業務を滞りなくスムーズに励行させることが目的であり、マニュアルが全て正しいわけではありません。患者が求めていることを素早く察知し、それに適した応対が必要です。

例えば笑顔は基本中の基本ですが、痛みを伴う治療が長い間続いた患者に向かって満面の笑みを浮かべてしまうと、患者の神経を逆撫でしてしまう場合があります。その場の雰囲気に合わせ、場をわきまえた応対を行うようにしなければいけません。


院内ミーティングが働きやすい職場環境を作り出す

医院を活性化するためのミーティングを定期的に行うことでスタッフに一体感が生まれ、スタッフ全員が一丸となって改革に取り組むことが出来ることが院内ミーティングの大きなメリットです。そしてそれは、患者の顧客満足度に深く繋がる事になります。

時には厳しい言葉を聞き、お叱りを受けることもあるでしょうが、患者からのどんな些細な意見にも耳を傾け、皆で問題提起することで医院を活性化し、よりよい方向へ導いていきましょう。

スタッフ自身が生き生きと楽しそうに働けば、その雰囲気は患者にも伝わります。明るい笑顔で応対し溌剌と働くスタッフや、常に向上心を持ってよりよい治療を提供するする歯科医師、そして理念を掲げる院長が一体となることで職場環境がよりよいものに整えられ、結果的に患者を引き付けるという相乗効果が院内ミーティングの真の意義と言えるでしょう。


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