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気になるアレコレまとめました!医師の為の歯科コラム
歯科コラム

経営理念のしっかりした歯科医院で働く|自分に合った診療スタイルから選ぼう

数ある歯科医院でも、患者数を伸ばし続け、成功している歯科医院はごく一部です。人気のある歯科医院はいったいどんな経営理念や診療スタイルを掲げているのでしょうか。せっかく働くなら、素敵な歯科医院で働きたいものです。スタッフが働きやすい歯科医院の条件について考えてみました。

経営理念がきちんと確立されている歯科医院は魅力的

経営理念がきちんと確立されている歯科医院は魅力的

成功している歯科医院の大きな特徴は、「診療理念に基づき、スタッフが思いを共有する」ということです。理念には、院長が目指す医院像や最終的なゴールに向かうために欠かせない熱い思いが込められていることを意味しています。成功している歯科医院のホームページを見ると、ほとんどトップページに「診療理念」が載っています。

院長の思いをホームページ上で患者に伝えることで、診療スタイルを初診の患者にも理解してもらうことが可能になります。診療理念について自主的にメッセージを発信することにより、患者は「この歯科医院なら自分の悩みを聞いてくれる」「信頼できそう」などと好印象を抱き、それが診療予約へと繋がるのです。


診療理念が持つ効果とは

診療理念を持つことで、患者にどんな効果があるのでしょうか。診療理念に基づく行動が、患者にどんな心理的効果を与えるのか考えてみましょう。

■患者と医院の間に信頼関係が生まれる
診療理念を持つことで、どんな歯科医院であるかを患者に理解してもらいやすくなります。院長はじめスタッフが一丸となって患者をサポートする体制を整えている歯科医院と認識してもらえるでしょう。

診療理念を土台とし、患者の歯の悩みに寄り添い、希望に沿った治療を行い、そして治療後は歯を守るための予防を提案していく。つまり、スタッフ全員が診療理念に基づいた働きを行うことで、歯科医院全体が患者をトータルサポートし、患者と歯科医院の間に信頼関係が生まれるのです。

患者と歯科医医院にとって最も大切なことは、信頼関係を築くことです。「この歯科医院に来て良かった」「ずっとここへ通いたい」といった関係は、医療と患者のあるべき姿の象徴と言えるでしょう。

■診療理念は歯科医院の目指す姿を患者に示すことが出来る
診療理念を持つことで、患者に何を提供するのか、歯科医療を通じて、患者にどんな生活や人生を送っていただきたいかという院長の熱い思いを伝えることができます。

歯科治療は、虫歯や噛み合わせを治すことだけが目的ではありません。定期検診や歯のクリーニングなどを通して、お付き合いはずっと続いていくのです。安心して治療に通ってもらうだけでなく、「この歯科医院なら任せても大丈夫」「ずっと自分の歯を見てもらいたい」と思ってもらえるような信頼関係を築くことが歯科医院の最終的な目標と言ってもいいかもしれません。


医院の診療スタイルが、自分の働き方にマッチしているかどうか見極める

医院の診療スタイルが、自分の働き方にマッチしているかどうか見極める

歯科医院で働こうと考えたとき、診療理念や診療スタイルが明記されていると、そこがどんな歯科医院なのか想像しやすいのではないでしょうか。診療理念が確立されていることは、働く側にも大きなメリットがあります。特に治療方針が明記されていることは、自分の働き方とマッチするかどうかという大きな判断基準となります。

予防中心スタイルが主流となってきた今、削らない治療を行う、レントゲンやCTを完備している、小児歯科がある、既存患者を大切にする、地域密着型を目指している、訪問診療を行っている、完全滅菌主義…など、自分の目指す診療スタイルの医院をまず探してみましょう。生き生きと働くためにも、労働条件ばかり気にするのではなく、自分の目指す診療スタイルと一致するかどうかをしっかり考えてから応募する歯科医院を選びましょう。

■診療理念がないとスタッフも動きにくい
診療理念を持たない歯科医院でもうまく経営しているところはあります。しかし理念が存在しない場合、スタッフはどう動けばよいのでしょうか。

診療理念=院長の診療スタイルであり目指す医院でもあります。スタッフが理念に基づいた行動、働きをすることで医院の活性化に繋がりますが、理念が存在しないと、ただ治療を行うだけで、そこから前に進むことができません。どのように動けば患者と医院のためになるのか、スタッフ自身が迷ってしまうのです。これでは医院の特色を出すことが出来ません。

歯科業界はライバルが非常に多いところです。存続を賭けて日々熾烈な争いが行われる中、理念がない歯科医院で生き残ることができるのでしょうか。

理念がない歯科医院ではスタッフが一体感を欠くため、意思疎通もバラバラになりがちです。そのような環境では、患者は安心して治療を受けることができません。信頼関係を築くどころか、一通りの治療が終了すればもうおしまい、となりかねません。「ずっと通い続けたい」と思ってもらえるような医院になるためには虫歯を治す技術だけではダメなのです。


診療理念を持つことは、スタッフのスキルアップにも効果的

朝礼で診療理念を全員で唱和する歯科医院も多いと思います。理念を口にすることで院長をはじめとしたスタッフ全員が同じ思いを共有し、モチベーションを高めます。気を引き締めて日々の業務に取りかかれるでしょう。また診療理念を掲げている歯科医院の多くは、スタッフのスキルアップにも力を入れているところが多いことも特徴です。

このような歯科医院は、日々技術やサービスの向上を目指しているため、積極的に勉強会やセミナー参加などを行っています。歯科医療の進歩はめざましく、常に新しい技術や薬剤が研究されているため歯科医師や歯科衛生士は新しい情報を自主的に集め、日々の治療やメンテナンスに生かさなければいけません。

そして、歯科業界の流れも知っておく必要があります。今と昔では、治療スタイルや患者の要望も大きく変わっています。時代の流れに乗り遅れないよう知識や技術を取り入れることにより、常に患者に新しく、最適な提案をすることが可能となります。

ここで大切なのは、セミナーで得た知識や技術を医院に持ち帰り、院内勉強会などで話し合い、問題点の改善やサービスの向上を全スタッフとシェアするというとです。

診療理念には必ず「患者様に良いサービスを提供する」という項目があります。良いサービスとは、患者にとって最適な治療を提供することを意味します。スタッフのスキルアップは、診療理念や診療スタイルの象徴です。診療理念のしっかりした歯科医院で働くことで、自分を高め、人間として成長することができるのです。

逆に、理念を持たない歯科医院は、いつまでも古臭い治療スタイルのままです。技術や知識の向上に無関心である以上、いい変化は望めません。同業者に遅れを取り、患者数も横ばい或いは減少傾向になるのは避けられないでしょう。

理念がない状態でただひたすら働くスタッフにいい治療ができるでしょうか。向上心もなく、機械的に治療するだけでは、患者が離れていくのも無理はありません。


自分自身を高める歯科医院で働くために

働くということは、人間として成長するために必要不可欠です。それには環境がとても大切です。経営理念や診療スタイルを掲げている歯科医院は患者にとって良いだけではなく、スタッフにも良い影響を及ぼします。

五年後や十年後の自分を想像してみて下さい。患者のために必要な知識やスキルをちゃんと身につけているでしょうか。自分のなりたい将来像としっかり向き合ってから、どの医院で働くか判断するようにしましょう。


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