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歯科コラム

歯科医の転職の面接で持病があることは伝えるべき?

転職活動というのは、求人を出している歯科医院へ自分を売り込むわけですから、できるだけ自分の長所や性格的に優れている部分を前面に押し出していくことと思います。そこで不安に感じる点は、何らかの持病を抱えている場合です。持病というと、転職する上でマイナスにしか働かないイメージが強いですし、そのせいで採用してもらえないのでは、という懸念を抱かれている方もいらっしゃることでしょう。ここではそんな持病について、歯科医の転職の面接では伝えるべきかどうかを解説します。

伝える義務があるわけではない

伝える義務があるわけではない
何らかの持病があると、転職活動にも消極的になってしまいがちです。一生懸命、求人情報を探して、自分の理想に近い歯科医院を見つけたとしても、面接の時点で持病を伝えることで不採用となってしまうかもしれないですよね。その点に関しては、誰も明確なことを言うことはできません。なぜなら、歯医者としての転職を希望し、求人に応募してきた人を採用するかどうかは、それぞれの歯科医院の方針に委ねられているからです。

もちろん、持病の種類にもよりますし、それが歯科医としての業務を大きく障害するものであれば、歯科医院側が不採用とすることも理解できます。けれども、その持病に対する偏見が強く、実際は何ら業務に支障をきたさないにも関わらず不採用とする場合もあり得ますので、非常に難しい点といえるでしょう。ただ、歯科医の転職の面接で、そういった持病を必ず伝えなければならないという義務はありませんので、その判断はそれぞれに委ねられることとなります。

事前に伝えておくべき持病について

持病の種類によっては、歯科医院の面接の段階で伝えておくべき場合があります。例えば、重度の心疾患などを患っている場合は、診療中にもしものこともありますので、事前に歯科医院側に伝えておくことで緊急時の対応がスムーズに進みます。それは持病を抱えている歯科医本人の命を守ることになるだけでなく、患者さんの安全を確保する上でも重要となります。

というのも、エアタービンで歯質を切削している最中や、フラップオペなどで歯肉を切開している最中に病気の発作が生じる場合もあり得ますので、やはりその可能性だけは歯科医院側に伝えておくべきです。とはいえ、歯科医院への転職を検討中なのであれば、今現在もその他の医療施設で歯科医としてのキャリアを積んでいるわけですから、業務に大きな支障をきたすことがないことは明らかです。その点は、歯科医院側も理解してくれることでしょう。

その他、重度の腰痛などを抱えていることも、事前に伝えておくべき持病のひとつといえます。これはどちらかというと、転職を考えている歯科医本人のためになることといえます。なぜなら、腰痛という持病があることを伝えておけば、長時間腰に負担がかかる診療を任せられることはなくなりますし、腰の調子が悪くなった際に、気兼ねなく休みをとることができるからです。腰痛というのは、歯科医師の職業病のようなものですので、求人を出している歯科医院側も理解を示してくれることでしょう。

伝えることがお互いのためになる

伝えることがお互いのためになる
もしも、診療業務に支障が出るような持病を抱えている場合は、面接の段階で事前に伝えておいた方が賢明といえます。これは、持病を歯科医院側に伝えずに採用されたとしても、後々、診療を行っていく上で持病が発覚するおそれが高いからです。そうすると、採用した側も仕事への影響を考えて解雇せざるを得ないこともありますし、採用される側も雇われた後に気まずい思いをしながら働くこともあり得ます。こういった良くない状況をあらかじめ防止するためには、転職の面接で持病を伝えておくことが望ましいといえるのです。

ただし、持病があることを面接で強調する必要は全くありません。わざわざ自分を売り込む場である歯科医院の面接で、自分のマイナスポイントでもある持病について積極的に語っても、採用する側からしたら採用を見送りたくなるような流れになってしまうからです。ですから、基本的には持病について伝える義務はなく、事前に伝えておかなければならないような病気であれば、その点について簡潔に説明する程度で構わないと思います。その際、持病について質問されたらわかりやすく説明するようにしましょう。実際、これまでも持病を抱えながら歯医者としてのキャリアを積んできたわけですから、決定的なマイナスポイントにはならないかと思います。

まとめ

このように、歯科医の転職の面接では、持病に伝えておいても良いといえます。とりわけ業務に支障が出るような持病であれば、面接の段階で軽くふれておくだけでも、結果的にお互いのためになります。ちなみに、診療業務とは何ら関係のない持病であれば面接官に伝える必要はないといえるでしょう。その場合は、何も気にせず自分のセールスポイントを伝えていきましょう。持病については、それくらいの捉え方で問題ないです。
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