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気になるアレコレまとめました!医師の為の歯科コラム
歯科コラム

転職するなら歯科医院見学を。見るべきポイントとは

勤務医の歯科医師にとって、転職は一大転機と言っても過言ではありません。
一度就職してしまうと、例え想像していた職場とは異なっていたとしても、なかなか辞められないものでしょう。
短期間で退職してしまおうものなら、そのことが履歴書に残るわけですから、次の求職時に印象を悪くしてしまう原因にもなりかねません。
ですから、後から後悔しないためにもしっかりと就職先は選ぶ必要があります。
そこで大切なのが、事前の見学です。
求人サイトや、歯科医院が開設しているホームページに掲載されている情報だけでは分からないことも、実際に見学してみたら一目瞭然なこともあります。
転職するなら一度でも歯科医院を見学しておきましょう。
そこで、見学する上でのポイントについて、解説します。

見学に行ってチェックしておきたいところ

見学に行ってチェックしておきたいところ

■歯科医院の立地
ホームページの写真だと、歯科医院の写真は分かりますが、その周囲の状況までは分かりません。
立地している街の雰囲気は、一度行ってみないと分からないのです。
そのため、できれば現地に足を運び、周囲の街にいる人の雰囲気も見ておいたほうがいいでしょう。

■歯科医院までの通勤経路
最近では、スマホのアプリなどで歯科医院までのアクセスが、容易に、詳細に分かります。
車通勤なら道順だけでなく渋滞情報も分かりますし、電車やバス通勤なら、電車の乗り換えやそれに要する時間、ホーム番号、バスも停留所から系統まですぐに検索できます。
もちろん、自宅から歯科医院までの通勤時間も算出可能です。
しかし、スマホの画面で見るのと、実際に通って見るのとでは天と地の差があります。
歯科医院の診療時間は、夜間までとなっている場合が大半です。
夜遅くなってからの帰宅では、道路に照明が点灯されていないと不安になるでしょうし、人気がないような暗い夜道では女性だけでなく男性でも怖い思いをする可能性があります。
これはあくまでも一例ですが、道路状況を含め、一度実際に通ってみてください。

■歯科医院の待合室や受付
「藪医者の門構え」ということわざがありますが、歯科医院の待合室や受付は、歯科医院の顔ともいえる空間です。
「患者さんと初めて接する受付で、患者さんにどのように接しているのか」「待合室はきれいに整えられているのか」「置いてある雑誌は古びていないか」など、患者さんの視点で見てみてください。
特に面白いのが、雑誌です。
置いてある雑誌は最新刊か、それとも古い雑誌がずっと置いてあるのか、最新刊だとして、その傷み具合はどうか、そして、雑誌の種類はどうか。
雑誌の種類を見ると、ある程度患者層が想像できるでしょう。

■設備
ホームページには、CTやレーザなどの華があるような設備はしっかりと掲載されていても、そうではない設備については記載されていることは少ないでしょう。
また、診察室がきれいに整えられているかだけでなく、例えば切削用のバーやポイント類が磨耗していないか、外科器材などが古びていないか、ホームページには現れないようなところにも目を配っておきたいところです。

■スタッフのユニフォーム
スタッフのユニフォームは、清潔にしてあるかどうかも見ておきたいところです。
取りきれないような汚れがついた古いユニフォームを着ていると、衛生管理への考え方がある程度は読み取れるでしょう。
もちろん、ユニフォームが新品でピカピカならいいというわけではありませんが、注目してみてください。

■感染対策
基本的に外科治療である歯科医療では、感染対策がとても大切です。ホームページに滅菌器などをアピールしているところも増えてきました。
しかし、実際の取り扱いは見てみないことには分かりませんので、見学に行って、滅菌消毒室などを見せてもらうのもいいでしょう。

■患者層
そして、ホームページには決して表示されないのが、通院している患者層です。
もし、インプラントやオールセラミックなどの自費系を中心にキャリアを積みたいと思っていても、その歯科医院に通院してくる患者層が、生活保護が中心であればそれは難しいでしょう。
高齢者の医療を経験したいと望んでいるのに、子供の患者が多いなら、ミスマッチと言えるでしょう。
このように、歯医者に通っている患者層も見分けたいところですね。


見学に行くメリット

歯科医院のホームページや求人サイト上では分からなくても、見学に行けば分かることがあります。

■院長の性格や人柄
院長とそりが合わなければ、就職してからの勤務がとても辛くなります。
院長とゆっくり時間をかけて話をしてみることはとても大切です。
できれば、診療が終わってから時間を調整してもらい、院長から話を伺いたいところですね。

■診療方針
診療方針は、ホームページにも掲載されていることがありますが、建前だけの場合もあります。
もちろん、見学に行ったからといってすぐに診療方針が建前だけだなと見破ることができるわけではありません。
しかし、一度でも院長から話を聞いてみれば、院長の考え方がある程度分かるはずです。
そこから、診療方針もある程度察しがつくでしょう。

■スタッフの雰囲気
勤務している歯科医師だけでなく歯科衛生士、歯科助手を含めて、院長以外のスタッフと可能であれば話をしてみたいところです。
難しいようであれば、スタッフ間のコミュニケーションや接し方を確認しましょう。
そうすることで、スタッフの雰囲気を感じられるからです。


見学に行く時は

見学に行く時は

■予約
あらかじめ、電話やメールで見学の日時を予約しておきましょう。
いきなり突撃は避けるべきです。

■服装
スーツが無難ですが、落ち着いた服装であればノータイでもいいでしょう。

■時間
海軍時間ではありませんが、ギリギリではなく5分前には到着するようにしましょう。


その他

見学ではないのですが、歯科材料店からの情報は侮れません。
歯科材料店は、いろいろな歯科医院の情報の宝庫です。
転職先を探す時や、転職先がどのような歯科医院かを知りたい時、歯科材料店に聞いてみるのも有力な方法の1つです。


まとめ

百聞は一見に如かずと言います。
どんな歯科医院か、実際に足を運んで初めて分かることは多いです。
一度就職してからでは遅いので、インターネットだけでは得られない情報を得るためにも、歯科医院を見学してみてはいかがでしょうか。


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