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歯科コラム

歯科医師として将来をどうしたいのかが大事!歯科医のライフプランニングとは

あなたは歯科医師として将来どうしたいのか、明確なライフプランニングを持っていますか。今回は、歯科医師として働き始めたら誰もが考える歯科医師としての将来と、歯科医師のライフプランニングについて考えてみます。

将来の明確なビジョンを掲げていますか

将来の明確なビジョンを掲げていますか

晴れて歯科医師として働き始めると、最初はとにかく技術と経験を得るためにがむしゃらに働くでしょう。そこで得たものを将来どのように生かすのか、ふとそういったビジョンを考えたときに、歯科医師として今後どのように働きたいのかという選択肢が出てくると思います。将来開業するのかこのまま勤務医で働き続けるのか、歯科医師としての将来は主にこの二択でしょう。どういったスタイルで働き続けたいか、その目標を達成するためにはどうしたら最短距離でゴールへたどり着けるのか。まずは明確なビジョンを掲げることが成功への第一歩です。

開業思考が多いのはなぜか

歯科医師=開業医というイメージが多く持たれるのはなぜでしょうか。その理由としては「周りが開業しているからやはり自分も」「開業すると自分で経営できるから」「院長や他の歯科医師との人間関係に悩んでいる」などといったものが多く挙げられ、自らの開業思考の強さによるものは少ないと言えます。つまり「歯科医師として絶対に成功するために開業する」というよりは、自分の適性や人生設計を見極めたうえでの決断と言えます。

ここで注意しておきたいのは、開業すれば必ず儲かるというわけではないということです。昔ならともかく、現代は歯科医院の数が多すぎるため、競争が熾烈で、経営に苦労している歯科医院が少なくありません。年間で1600件もの歯科医院が廃業している事実から歯科業界を取り巻く厳しさをうかがうことができます。安易な考えで開業を目指すのは避けた方がいいでしょう。


開業を考えるならタイミングを選ぼう

もし開業を目指すなら、「○歳までに開業するためにはこれだけの資金が必要になる。そのためにこれだけのスキルを絶対に身に付けておく」などといった具体的な数字や目標を立てる必要があります。経営に関する知識も勉強しなければなりません。

歯科医師は一般企業と異なり、生涯雇用が約束されていません。その点も開業を考える理由の一つと言えるでしょう。しかし開業をするには勢いで行っても成功しません。何事もタイミングがあるように、開業にもベストのタイミングがあるのです。そのタイミングは誰かに決めてもらうものではありません。自身が持つビジョンと方向性が固まり、資金面などの条件も整い、無理なく行動を起こせるタイミングがベストでしょう。そのためにはライフプランニング設計がとても大切です。


3つのベストプランニング

3つのベストプランニング

開業に必要なことは「ライフプラン設計」「キャリア設計」「マネープラン設計」の3つです。この3つのプランニングにより、ベストな開業時期や歯科医師としての将来設計が明確になり、ビジョンが立てやすくなります。どれも人生にとって重要な事柄なので、開業を考えていない方も一度しっかり考えてみてはどうでしょうか。

■ライフプラン設計
自身だけでなく、配偶者や子ども、自身の親について「いつ、どのように、どうなっているのか」を想定し、そこに必要なお金などについて考えます。例えばマイホームは何歳ごろに持つか、子どもの入園や入学、進学とそれに関わるお金なども想定します。特に子供が医学部や歯学部に進学を希望する場合、多額の資金が必要になり、そのための塾や予備校通いもまた多くのお金が必要になります。

また、両親が高齢になったときの介護のことも想定に入れておく必要があります。このように、自分自身と家族に関わるライフイベントとお金の収支を考えておくことがライフプラン設計です。ライフプラン設計では、自身と配偶者の老後のことも忘れずに考えておきましょう。老後のお金については、30代40代のころはあまり深く考えないものですが、50代になって老後の心配が出てきた、というような事態にならないよう早めに考えておくことが大切です。

■キャリア設計
キャリア設計は、歯科医師としてどう働きたいかということを意味します。経営者として開院するのか、法人の歯科医院や口腔外科のある病院で勤務医として働き続けるのかなど、自身の歯科医師としての働き方を考え、目標を立てます。それによりキャリア設計は異なってきますが、特に開業を考えるなら、このキャリア設計は絶対に必要でしょう。

大学を卒業し、勤務先で研鑽を積みながら資金を貯め、将来の開業資金にする、開業時はユニットを○台設置し、その何年後かには衛生士を増やして、矯正歯科医師を非常勤として雇う、などといった具体的なプランを立てます。インプラントなど自費に特化するなら最新設備も必要になります。また何十年後には分院を作り、何歳には治療現場から引退するなど医院経営についての長期的な計画など、先のことを考えたキャリア設計を考えておくことも大切です。

■マネープラン設計
開業に必要なものは歯科医師としてのスキルだけではありません。資金がなければ開業はできないため、マネープランをしっかりと立てる必要があります。このマネープラン設計は、ライフプラン設計とキャリア設計を併せて必要な資金を考えます。また設備投資に多額の資金が必要なため、自己資金だけではなく融資も必要になるため、返済額もきちんと設計します。また途中でプランニングとズレが生じた場合、収支のバランスを取るためにライフプランニングそのものの見直しも必要となります。


開業だけが歯科医師の道ではない

開業するということは同時に経営者にもなるわけですから、経営に興味がない方や治療に専念したい方は、勤務医として治療のスキルと経験を積み上げていくこともひとつの道です。口腔外科のある病院で外科治療と向き合い続けることもまた歯科医師としての在り方のひとつです。大切なことは、自分が歯科医師としてどういう人生を送りたいのか把握しておくということです。

現代は歯科業界も多様化しており、昔のようにただ治療だけを行う時代ではありません。コンビニよりも多い歯科医院の数が存在していると言われていますが、その中でも成功している歯科医院、歯科医師はごくわずかです。これからひとりの歯科医師として歯科医療の道を迷わず進むためにも、まずは自分のビジョンを明確にしましょう。それが充実した歯科医師ライフを送るための指針となるのです。


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