歯科医院で取り入れたいSNS戦略について
そこで今回、SNSの効率的な活用方法・ポイントから、医療法における広告規制などの注意点などをご紹介します。また、広告規制の強化に伴う変更点や注意点なども、ぜひ参考にご覧ください。
「SNS」とは…そしてその用途とは?
■近年のインターネット利用状況
インターネットの利用は年々増加傾向にあり、その媒体はパソコンだけでなくスマートフォンやタブレット端末、カーナビなど多様化してきています。総務省の調べによると、平成26年末時点でのインターネット利用率は82.8%と高く、70代で50.2%、80代21.2%と年齢層も幅広くなってきました。スマートフォンの急激な普及により、気軽に検索できるメリットから、歯科医院検索にも利用される機会が増えてきていると予測されます。
インターネットを利用した集客のための活用方法
■アクセス数を増やすための3つのポイント
・SEO対策
患者が検索エンジンに入れるであろうキーワードを予測し、それらを記事に盛り込むことで、検索した際に上位に表示されるようにします。
・ホームページやSNSサイトの認知活動
医院案内やチラシなどを利用し、URLやQRコードなどを表示して拡散します。
・リンク先を増やす
さまざまなSNSを利用し、それぞれにリンクを貼って多方向へ拡散します。
■歯科医院経営のための広告としてSNSを有効利用しましょう
昨今SNSにおいて、利用者が多く、広告の拡散利用されているサイトがいくつかあります。人気のSNSサイトに歯科医院として登録し、文字や画像による医院紹介や情報提供を行うことで安定した経営につなげる歯科医院が増えているのです。
日々の何気ない出来事をコラム記事として掲載したり、スタッフの声や患者さんの感想などを掲載し、リンクを貼ってホームページへつなぐ役割を持たせています。
このようにホームページにつながる手段が増えることで、アクセス数アップにつなげていくことができます。
医療法における広告規制についての注意点
■嘘の情報を掲載してはいけない
嘘の内容や客観的事実であることを証明できない内容であるものは掲載できません。万が一記載があった場合には、医療法以外の法令により規制されることもあります。
たとえば「絶対に治ります」や「必ず成功します」といったような表現や、「〇%の満足度です」といったもので根拠や調査方法の表示がないものなどが挙げられます。
■他と比較して優良であることをアピールするのはNG
他の医療機関を比較するのはもちろんのこと、「日本一」「No.1」「最高」などといった不特定の他の医療機関よりも優良であることをアピールした表現はすべきではありません。
■誇大・過度に強調した掲載はしない
任意の専門資格や施設などを誇張したり、当然の事実内容を過度な表現をして患者を誤認させてしまうような表現はすべきではありません。被写体を変えて撮影した写真を使用して、治療の効果や有効性を強調したり、患者に謝礼を払って有益な体験談を掲載するような行為、「期間限定」や「〇%オフ」といったような費用面の過度な協調はNGです。
■国民・患者の不安を過度にあおることは禁止
「命に関わります」といったような科学的根拠が乏しい情報、公序良俗に反するものや医療法以外の法令で禁止されているような表現法も掲載できません。
医療機関の広告規制強化に伴う変更や注意点
■広告規制強化により変更されたこと
これまでの厚生労働省による「医療広告ガイドライン」では、ウェブサイトや院内パンフレット、新聞、雑誌記事などについては広告に該当しないとされていました。しかし、掲載内容によって患者を誘因する手段としての誇張や虚偽であるとみなされた場合、通報を受ける可能性が高くなったのです。
■一般市民からの通報も導入開始
専用サイトより一般市民も通報できるようになったことで通報の件数が増えることが予測されます。誤解を受けるような表現にならないよう、さらに慎重に掲載することが重要になるでしょう。
■表現の誇大・誇張と取られないように注意
たとえば治療に関して「最新」や「最高」などという表記ですが、新しい治療システムなどを導入した際に思わず書いてしまいそうなフレーズですね。より新しい治療法が定着しているにも関わらず使用している場合、「誇大広告」と捉えられる可能性があります。
■費用の掲載方法は品位ある掲載方法を
費用面に関して、太字やアンダーラインを引くなどは誇張とはなりませんが、金額が安いことを全面的に表現するなどの品位を損なう広告は適切ではないとされていますので注意しましょう。
■医院の特色を掲載する場合は慎重に
「当院では〇〇が受けられます」といったように、導入している治療方法をアピールしたい場合、必ず特定の治療を誰でも受けられるようなニュアンスに捉えられてしまうことが考えられます。本来、診察した上で治療内容は決定されるべきものであり、「必ず」といったような表現をしないように注意が必要です。
まとめ
医療法における広告規制をしっかりと理解し、品位を持ったSNS利用を取り入れていきましょう。