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気になるアレコレまとめました!医師の為の歯科コラム
歯科コラム

歯医者で子供が大泣き!歯科医が取るべき正しい対応とは?

子供の歯医者嫌いは昔から変わりません。今も昔もなぜか子供は歯医者が嫌いな子が多いです。その理由として歯を削る機械の出す「ウィーン」という音が原因ではないかと思います。また、口の中は処置しているところが見えないのでそれもまた恐怖を助長させます。

皆さんも子供の頃は歯医者で泣いた経験があったのではないでしょうか。また自分の子供も歯医者で泣いてしまうことが多いのではないでしょうか。今回は歯医者を目指す学生さんにも読んでもらえれば病院実習や今後の歯科医人生に役立つ内容になっています。

子供が泣く原因を知る

子供がなく原因を知る

子供がなぜ歯医者で泣いてしまうのかを知ることが大切です。実際、あやしても子供が泣き止むことは少なく何が原因で泣いているのかわからなくて困ってしまいます。まずは子供のことを知るようにしましょう。

■歯医者が怖い
歯医者だけでなく医者でもそうですが大人も子供も恐怖心を持ちがちです。その理由としてはマスクや白衣があるのではないでしょうか。感染せようのリスク軽減を目的としているので一概にマスクや白衣を否定できないですが、やはり子供からすればマスクをしている人には恐怖心を抱いてしまいますよね。
最近の歯科大学病院内の小児歯科では他の科とは別のユニフォームを採用して子供や保護者の方から馴染みやすいイメージへと変更しています。院内にキッズルームを用意して子供が遊び場の一つと認識してくれるよう工夫している歯医者も多いです。まずは歯医者は怖くないという印象を子供たちへ与えるのが大切です。

■何をされるのか不明
歯医者で行う治療では何をしているのか見えません。子供たちはそれが恐怖に変わります。口の中でタービンが回転してドリルを動かして、安全のためとはいえ押さえつけられる子供には恐怖以外の何物でもないです。
しかし、安全で適切で効果的な治療をするには抑制治療は避けて通れないと歯科関係者であれば分かるはずです。
子供が3歳以上であればTSD法やTEACH法を用いて治療内容を順番に教えることで子供からの協力を得ます。それでも非協力的な子供に関して保護者の了承を得た上で抑制法を用いるのは適切ですが、できるだけ採用しない法が良いですよね。子供にとってトラウマになりかねません。そういう子供が大きくなって歯科恐怖症へとなっていくのかと推測できます。

■知らない大人が多い
歯医者や歯科大学病院で働くスタッフは年ごとに変わることもあり、働いているスタッフ数も多いです。歯科大学病院においては病院実習をしている学生もいて子供からすると知らない大人が沢山いるという状況になります。
人見知りをする子供やまだ親離れできない子供からすれば恐怖になるのです。できるだけ子供の治療に従事するスタッフは変わることなく同じメンバーで当たる方が良いです。

■嘔吐反射の恐怖
人間には嘔吐反射があります。喉元へ異物が侵入すると吐き出そうとするものです。子供で診療が怖く泣き叫んでいると診療に使うバキュームが何らかの拍子で喉の近くまで入ってしまうことがあります。そうすると嘔吐反射が引き起こされて嘔吐してしまうのです。
一度の経験がまた嘔吐するのではないかと恐怖心へ変わることも少なくはありません。

歯医者がすべきこと

歯医者や歯科スタッフは泣いている子供にどのような対処をすればベストなのでしょうか。

■怖いところではないと教える
歯医者という存在が決して怖い存在ではないと教えてあげるのも大切です。歯科医大学病院や一般の歯医者でも診療台にテレビやモニターを設置しアニメを放送しているところが増えました。またキッズルームというには大きすぎるようなボルタリングができる歯医者も出てきています。子供の遊び場として通いたいと思わせる努力をして生きている証拠です。
子供は泣くのが仕事と割り切ってイライラすることなく、時間に余裕を持った予約枠にするのも一つの手ですね。

■歯磨きから始める
最初から虫歯の治療をするには子供としても恐怖が強いです。虫歯になる前から保護者の方に協力してもらって虫歯になる前から歯磨きだけでもフッ素塗布だけでも良いので通ってもらうと子供も虫歯治療の時に恐怖を感じることが少ないです。

注意すべきはモンスターペアレント

注意すべきはモンスターペアレント

教育系で話題になっているモンスターペアレントですが、歯科でも気をつけなければいけません。一般開業をしている歯医者でもモンスターペアレントの存在は脅威ですが、歯科大学の小児歯科では特にです。

歯科大学病院というのは基本的に紹介状を持った患者さんが通院します。ということは街の歯医者では対応できないと判断された患者さんが通院しているのです。(対応できたら自分のところで診療する方がお金になりますよね)

その理由としては様々で病状の進行が激しいという理由や、医療器具が大学病院にしかないからとか、子供のぐずりがすごくて他の患者さんの診療に影響が出る場合や、保護者とのコミュニケーションが取りにくいなどあります。

子供の治療に全く興味を持たずスマホゲームをしている保護者もいれば、中学生なのに隣で寄り添って見守っている保護者の方もいます。
子供だけでなく保護者へも気をつかうようにするのが歯医者の心構えとして必要な時代になりました。

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