Quick Search
気になるアレコレまとめました!医師の為の歯科コラム
歯科コラム

患者の男女比から考える女性歯科医の重要性

女性歯科医の数は近年、特に20代の若い世代を中心にさらに増え続けています。それと同時に女性患者からの女性歯科医の需要も高まってきているようです。患者の男女比の変化に伴って、歯科医療界の中でも女性歯科医がさらに重宝されてきているからです。では近年患者の男女比はどのように移り変わっているのでしょうか?女性歯科医を求める理由にはどんなものがあるのでしょうか?

女性初診患者の増加

女性初診患者の増加

歯科医院に来院する患者のうち、女性が全体において占める割合はどんどん増えてきています。ここ数年の調査から明らかになった点ですが、初診患者のなかでは女性患者の割合の方が男性患者を上回っているのです。このデータから、女性の初診患者が増加しているのは、女性の中で予防歯科など歯科全体に対する意識が向上してきている、という理由が考えられます。

そもそも女性は美容や健康に興味や関心があるものです。歯のホワイトニングを目的として歯科医院に通いはじめる人が多いことは事実です。そして治療後も歯科医院のフォローアップが必要なので、継続的に歯科医院に通う女性患者は多いのです。

しかしさらに別の理由として、自分が今まで通っていた歯科医院に通わなくなり、新しく別の歯科医院に通いだしている女性患者が増加していることもあげられるでしょう。今まで再診や再初診で何度か同じ歯科医院に通っていた女性患者が新たに歯科医院を選びなおしたことにより、歯科診療所の全体的な女性初診患者が増加しているのです。

既存の医院での治療や対応などに何らかの不満があり、別の歯科医師に診てもらいたいと思い歯科医院を変えることは担当の歯科医師も変えることも意味します。注目すべき点として、女性患者が新たに選ぶのは女性歯科医が在籍する歯科医院が多いことも明らかになってきました。もし歯科医院として新規患者を獲得したいなら、女性患者にいかに選ばれるか、つまり女性歯科医がいるかどうかが、医院の存続などにも影響する大事なポイントになっていきます。


女性歯科医の需要の拡大に伴う増加

歯科に限らないことですが、女性医は男性医師より技術がない頼りない存在として見られてきました。それは女性の社会進出が進んできた今日でもいまだに残る、女性に対する偏見などが医療業界にも影響してきたからかもしれません。しかし、いまや女性医、特に女性歯科医の数は日本においても目覚ましい増加が見てとれます。例えば近年の歯科医師国家試験の合格者数を見ても、女性の合格者数の割合がどんどん高くなっているのです。さらに新たに歯学部に入学する歯学生の数も同様で、以前はあった男女比の大きな差が徐々に無くなりつつあります。これらを踏まえて考えると、将来において女性歯科医、特に若い女性歯科医の割合はこれからもますます高くなっていくことでしょう。歯科医院で働いている女性は歯科助手や歯科衛生士が中心だった以前の傾向が徐々に変化しつつあります。さらに、近年の女性患者の女性歯科医を求める声がますます強くなっているのは明らかでしょう。ではどうして女性患者は女性歯科医に診てもらいたいと思うのでしょうか?いま、もしくはこれから歯科医師として働くことになる女性にとって、求められる女性歯科医像を理解しておくことは自身のスキルアップや、就職時の歯科医院選の大きな助けになるでしょう。


女性患者が女性歯科医を求める理由

女性患者が女性歯科医を求める理由

歯科医師の男女比からすればまだ女性歯科医は男性歯科医の数を超えていません。しかし女性初診患者が増加し続け、同時に女性歯科医を求める女性患者も増加していることも無視できない事実です。女性歯科医が求められる理由はいくつかあります。

■話しやすい
患者がいったん歯科医院に来院すれば、こちらが歯科医師という立場で接することは男女関わりなく変わりません。しかし患者にとっては医師が同性であるというだけで、緊張感や不安感、恐怖感などがかなり和らぐものなのです。

最初の問診から始まりその後の長い治療にわたって、患者としては医師に少しでも自分の状態を知ってもらいたいと思い、医師も同様により多くの情報を得たいと思っています。このようにコミュニケーションを取っていく段階で、異性には言い出しにくいが同性だからこそ理解できる体の状態や気持ちを言い表せることあります。

女性患者が男性歯科医師に自分の体のことを話してもわかってもらえないのではないのか、という不安感は常にあります。もちろん受付や歯科助手、歯科衛生士など女性スタッフが男性歯科医の代わりに女性患者に問診したり、話を聞いたりすることもできます。しかし女性歯科医がいるならより直接的に患者が主訴を伝えることができます。

■顔を間近で見られたくない
医師として患者をみる時、当然ながら患者の状態をよく観察しなければなりません。この時、他の医師と比べて歯科医師の場合、歯科医師と患者との顔の距離はかなり近くなります。歯や口が顔の一部なので、治療の際に顔を間近で見ることになるのは仕方のないことではあります。しかしもし相手が女性歯科医であれば、顔を間近で見られても女性患者はそれほど抵抗を感じないかもしれません。また口の中を見る時、同時に鼻の穴も見られてしまうこともあります。普通に座っている分には決して見えない部分ですが、ユニットを治療にふさわしい座位に傾けた時に鼻の穴まで見えてしまうのは歯科従事者なら誰でも経験があることでしょう。耳鼻科にかかる時は例外としても、鼻の穴などは一般的に言って同性か異性かに関係なく誰にも見られたくない場所ではないでしょうか。仮に鼻の穴をもし見られてしまったと思っても、相手が女性であれば見られたことを気にしないでいいか、という風に軽く考えられるかもしれません。相手が男性歯科医だと感じてしまう余計な心配を女性歯科医に対しては抱かずにすむので、いつも安心して治療に臨めるのです。


まとめ

女性歯科医の需要は今後もさらに広がっていくことでしょう。もし現在のところ歯科医院内に女性歯科医が不在ならば、新規患者を獲得するためにも女性歯科医を確保すべきかどうかを考慮してみて下さい。女性患者の信頼を得られるような歯科医院を目指していくと、歯科医院の将来の発展につながることでしょう。


お問い合わせ
当サイトに掲載されているコラムの内容や求人情報に関するご質問は左のボタンからお問い合わせください。

^